ハコスカ ケンメリ

ハコスカはレースブームでケンメリはエコブームな時代

ケンメリGTRはハコスカGTRと比べて、玉数の少ない車種ですが、マイナーチェンジはたくさんしていました。
 まず、ケンメリは1975年5月にマイナーチェンジ。4気筒モデルのG16型とG18型に代わって、L16型、L18型が搭載されるようになりました。
 そして同年の9月に50年排気ガス規制対応の、電子制御燃料噴射装置(ニッサンEGI)を採用したL20E型を搭載するセダン、ハードトップ2000GTX・Eのモデルを追加しました。
 さらに、ケンメリは翌月の10月にはセダン、ハードトップの1600ccモデル、1800ccモデル、2000(L20E型搭載車)モデルをNAPSにより50年排気ガス規制に適合させました。ケンメリはそれと同時にマイナーチェンジも施し、フロントとリアのデザインが変更されました。
 そしてケンメリは一番下のグレードを1600DXとしました。今の時代もそうですが、下のグレードの方がカッコイイ名前を付けられますよね!これも販売促進のセオリーというやつでしょうかね…。
 そしてさらに、ケンメリは1976年2月ごろにGTシリーズのL20Eを搭載したモデルが、51年排気ガス規制に適合させました。
 この頃からは環境を考える時代になりハコスカのようなハイパワーの車はなかなか登場しませんでした。
 何と言っても、やはりケンメリGTRがレースに出る華々しい姿を見ることが出来なかったのはとても残念ですね。ハコスカ同じGTRの称号を持っているにも関わらず活躍できなかったのは惜しいです!

ハコスカ ケンメリ

華々しいハコスカGTRと悲運なケンメリGTR

ケンメリ誕生から、ハコスカGTRと見比べられてきていましたが、ついに1973年1月に、ケンメリにもGTRが登場しました。
 モデルはKPGC110型となり、ハードトップで2000GTRとなりました。
 ハコスカGTRと同じS20型エンジンを搭載し、専用のラジエーターグリルにケンメリは前後ともオーバーフェンダー!そしてリアスポイラーを装備していて、しかも、先代のハコスカには標準にはなかったラジオが標準装備となっていた。
 しかし、ケンメリの時代は排気ガス規制の影響もあり、ケンメリGTRはわずかに197台しか生産されなかったのです。
 そのうち販売されたのは195台だけで生産終了になり、レースに出場することもありませんでした。
 生産台数が極端に少ない為、ユーザーの間では幻のスカイラインGTRとしてとても有名です。
 そのため、旧車の中古車市場においては非常にものすごい高額で売買されています。
 このケンメリGTRを境に、後のスカイラインシリーズでは、R32スカイラインまでGTRが登場することはありませんでした。
 ケンメリGTRは今世の中にどれだけ存在するのでしょうか?所有されてる方々には大事に乗ってもらいたいものです。くれぐれも事故などはないようにしてほしいですね。

ハコスカ ケンメリ

ハコスカはレーシングカーでケンメリはタクシー?

ハコスカと違い、ケンメリスカイラインはいろいろな用途に使われていました。通称ヨンメリとも呼ばれていた4ドアセダンのモデルでは、1975年ごろまで、1600ccにLPGエンジンのタクシー仕様車も設定されていたのです。現在ではケンメリのタクシーなんてお目にかかれることは出来ないのではないかと思うのですが、もし私が見かけたら特に乗る用事もないのに思わず止めてしまいそうです。さらに他にも、このケンメリの代から警察庁で警らパトロールカーとして導入されました。エンジンはGT系統と同じでL20型ですが、装備の質はかなり落とされていて、パトロールカー専用としての設定だったようです。その後もパトカー仕様のスカイラインは現在も続いていて、高速道路の機動部隊としてR34GTRが採用されていますよね。いくら高速でもR34に追っかけられたら絶対に捕まってしまいます。その前に逃げる気ゼロになっちゃいますね。警察の方々もうまく考えたものです。ケンメリスカイラインは海外にも輸出されており、海外ではダットサン240kという名前で発売されていました。輸出仕様だとなんでもダットサンと言っていましたね。今のレクサスみたいなものでしょうか。

ハコスカ ケンメリ

ハコスカには無いケンメリの特徴!

ハコスカに比べて、重くなってしまったケンメリスカイラインですが、足廻りも少し違いがありました。
 6気筒モデルはフロント、リア共にハコスカと同じで、フロントがストラット式で、リア側はセミトレーディングアーム式なのですが、一方の4気筒モデルが、フロント側がセミストラット式で、リア側はリーフリジット式となり、ハコスカとは少し変更になっていました。
 他にもハコスカから変更点があったのが、ケンメリから始まり、後にR34スカイラインまで受け継がれ、一目見るだけでスカイラインとわかるくらいの特徴となった丸型4灯のテールライトです。
 丸型4灯は4ドアGTのモデルと2ドアのハードトップの全グレードに採用となりました。
 現在ではすっかり浸透している丸型4灯のテールライトは、車のことを覚え始めの人が一番に覚える特徴であると思っています。
 V35スカイラインになり、伝統とも言える丸型4灯が無くなってしまったときは、私も少し落ち込んでしまいましたね。と言っても、光れば丸型なんですが、FUGAも同じような丸型になってしまっているので、スカイラインだけじゃなくなってしまったというのは何かさびしいものがありますね。

ハコスカ ケンメリ

ハコスカに続き4代目ケンメリ誕生!

1972年9月にC110型にモデルチェンジとなり、ハコスカの次の世代として誕生したケンメリスカイライン。
 ケンとメリーのスカイラインのキャッチコピーから、通称ケンメリと呼ばれていました。
 ハコスカと比べると少し重量が増して重くなってしまったのですが、ケンメリはバリエーションがとても多く、4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン、バンとかなりたくさんのモデルがありました。
 ケンメリの、セダン、ハードトップは4気筒エンジンと6気筒エンジンのモデルがあり、フロントノーズの長さとホイールベースの長さが違っていました。
 スカイラインの伝統とも言えるサーフィンラインは折り目のあるシャープなデザインに新しくなりましたね。
 そのほかにも、特徴としては、2ドアのハードトップは太いCピラーを特徴がとても印象的でした。
 ワゴン、バンのモデルはラゲッジルームの窓が無いCピラーとDピラーをつなげた形が印象的でした。
 ケンメリの搭載するエンジンはG15型をボアアップして改良した直列4気筒のOHC1600ccのG16型と、先代のハコスカから継続されたOHC1800ccのG18型と、おなじみのL20型の3機種でした。
 発売当初のケンメリは先代のエンジンと比べられてしまい、どうしても遅いイメージができてしまいました。ハコスカがあれだけのインパクトがあればしょうがないですけどね。